我が家は結婚式の翌日から犬が居た。
初めての犬、それも大型犬、そして飼うのが難しい犬種だったので、夫婦2人で四苦八苦しながら育てた。
色々と手が掛かったが、その分だけ思い入れも深い。
11ヶ月後、2頭目を迎えた。
1頭目に比べると構ってちゃんで独りで居るのが嫌なタイプだったが、全く手が掛からず「出来た」犬だった。
1頭目の方は大手術を3回し医療費も沢山掛かり4年前、9才で虹の橋を渡った。
散々、世話を掛けさせた癖に最期は夜中にひっそりと息を引き取った。
朝、嫁さんに「死んでる」と起こされたが、最期くらい看取らせろよ馬鹿犬が。
大泣きに泣いた。
それでも、まだ近所にそっくりの兄弟犬が居たり、残された1頭が居たのでペットロスというほどでも無かったかも知れない。
もう1頭の方は去年まで特別に大病をした事もなく子供も大好きで、犬嫌いの子供でも大好きになってしまうくらい穏やかな犬だった。
1頭目は、ビビリだから子供の突発的な行動や大声が嫌いだったので対照的だった。
2頭目の方は、若い時はショーイングもしたが、膿皮症から毛刈りをしたら生え揃わず、そうこうしているうちに我々夫婦に待望の子供が出来たためJKCチャンピオンを完成させる事は出来なかった。
ド素人の嫁さんがハンドリングしてもエクセレントグループに選出されるくらい"良い"犬だっただけに勿体無い事をしたかな。
10才頃の時に繁殖の話も出たが、先方の条件と折り合わずに断念した。
譲渡先に成長過程を逐次知らせて欲しいとか、ちょっと無理。
あと先方の方で購入元とのトラブルが長引いたせいもあったが。。。
今年の春先、12才も終わりが見えて来た頃に初めて大病をした。
膀胱炎からの腎盂腎炎。
その後も膀胱炎が慢性化して、自宅で膀胱洗浄などを行うようになった。
それ以外は至って元気に見えた。
エコー検査でもガンらしきモノは見つからない、と言われてたのだが。。。
11/10(土)、子供の学校の発表会。
翌日から家族で旅行の予定、犬は近所の友人が世話をしてくれる事になっていた。
子供の発表会が午前中で終わり、嫁さんと2人で昼飯を食べて帰宅、リビングで犬と寛いで居ると、寝ていた犬が立ち上がったと思ったら横倒しに倒れて悲鳴を上げた。
一体、何がどうした?
悲鳴は30秒くらいで終わったが犬の様子が明らかにおかしい、ぐったりして自力で立つこともままならない。
嫁さんは癲癇の発作を疑った。
一先ず、落ち着くのを待って庭に出した。
暫くして庭に様子を見に行ったら、いつもは居ない場所でグッタリと寝ているので、これは尋常じゃ無いと、子供の帰宅を待って病院へ連れて行った。
既に自力では歩けなくなっていたのでラグに乗せて嫁さんと車に運んだ。
動物病院に到着し、事情を説明すると最優先で診て貰ったところ、心タンポナーデになっている事が判明。
「まずは心嚢穿刺して溜まった液体を抜かせて欲しい」
との事で、リスク説明を受けて治療に同意した。
心嚢穿刺で抜いた液体は採血した血液と成分が一致しているので血液との事だった。
エコーでは確認出来ないが、ほぼほぼ心臓の血管肉腫の破裂が原因で、血管肉腫である場合は有効な抗癌剤も無く、他臓器への転移も有るには有るが、それで死ぬよりは心タンポナーデからの心不全で死ぬ方が早いと説明を受けた。
今回は心嚢穿刺をしたところ再出血は見られないし、犬も元気に回復したが予断は許さない状況である事。
夜間に再発した場合の病院紹介も受けてから帰宅。
そして4時間後に、また容態が悪くなり、夜間病院に連れて行くと、やはり心タンポナーデの再発。
心嚢穿刺で血液を抜いたところ、先程抜いた量の半分ほどの出血だった。
今回は抜いた後も回復せず、1週間どころか明日、明後日には死んでしまうのでは無いかと思わせる衰弱振りで近所の犬友達も夜遅くなのにお見舞いに来てくれた。
もう最期かなぁ?って事で、シュークリームやらクッキーやらを与えたらバグバグ食べたので
「これなら大丈夫だよ」
と犬友達が太鼓判を押してくれた。
そして何とか回復し、通常の散歩にも行けるようになった。
本当は絶対安静と言われているのだが、もう好きなようにさせるようにした。
11/21(水)、嫁さんがパートに出掛けようしたところ、また発作でグッタリしているのを発見した。
それまで、次に倒れたら諦めよう、仕事で居ない間に倒れたら仕方無い、と言い聞かせていたが嫁さんからの連絡を受けて病院に連れて行って貰った。
心嚢穿刺をして、何とか回復。
連れて行って良かった。
11/24(土)、14時過ぎに嫁さんが子供と出掛ける時は、ふつうに元気だったとの事。
自分は坂口丸でアマダイ釣りをした帰りに嫁さん達と合流して18時頃に帰宅すると、また犬が倒れていた。
そのまま病院に駆け込んで心嚢穿刺をして貰ったが、抜いても抜いても止まらないと医者が匙を投げた。
あぁ、、、もう最期なんだなぁ、と実感した。
チアノーゼで歯茎が真っ白になっているのを見ると1頭目の時の事を思い出した。
1頭目は前脚の骨肉腫から肺転移してたようで同じ様にチアノーゼになっていた。
だけど、この状態から何とか回復。
チアノーゼも収まったようで薄ピンク色になっていた。
11/27(火)、22:00頃、庭に出していたら家の前の畑に向かって吠えまくり。
この時期は、野生動物か猫がやって来るようで毎年の恒例行事だったが倒れてからは初めての事で、「限りある寿命はもっと大切にして欲しいわ」と嫁さんに翌日にメールしていた。
12/28(水)、嫁さんがパートから帰って来ると元気そう出迎えてくれたと写真が送られて来た。
そして夜は何となく元気が無いかなぁ?という状態。
犬が倒れてからはリビングに布団を敷いて一緒に寝ていたが、その布団の上にダルそうに伏せてると猫もやって来て一緒に寝だしたのでパチリ。
24時過ぎに就寝。
11/29(木)、1時過ぎ、リビングの入り口付近で寝てた犬が玄関にトイレをしに行ったきり戻って来ない事に気がついたので玄関に行くと用をたしたシートの脇で伏せている。
かなりダルそうでは有るが、まだまだ元気そうだし、これまでも有った事だったので用をしたシートを引き抜いて新しいシートに交換し、そのまま就寝。
3時頃、目を覚ますと隣に寝ているのを確認。
その後、ゴソゴソと動いてるなぁ、と思ったが特に起きなかった。
4:30頃、2Fで寝ていた嫁さんが犬の荒い息遣いで目が覚めてリビングに降りて来たところ、軽く介助しながらでも自力で庭に出て用を足したとの事。
6:00、いつものアラームで目覚めて嫁さんに上記の説明を受けて庭に犬の様子を見に行った。
すると伏せた状態で目の焦点が合ってない状況で「これは、もう流石にダメだ」と思い嫁さんを呼んで家の中に運び込んだ。
早朝だったが近所の犬友達に連絡すると駆け付けてくれた。
子供も起きて来て、みんなで撫でながら話しかけ、嫁さんが聴診器で心音を確認すると、もう殆ど動いてないとの事。
そして6:50頃、安らかに息を引き取った。
伏せている状態だったので横に寝かせようと身体を持ち上げたら、首が力なくクタっとして頭をドンと床にぶつけてしまい、犬友達や嫁さんは「もう、やだぁ」と泣き笑い。
自分は「あぁ、もう本当に死んだんだな」と実感した。
仕事を休む手配をし、1頭目と同じペット斎場に朝イチで電話して夕方の最後の枠を確保し、荼毘に付した。
年齢の割りにはキレイにお骨が残っており、火葬場の人も褒められた。
そもそもが、この犬種で13才まで生きたというのが珍しいとの事。
1頭目から丸14年間、ほんとうにありがとう。
今、思い出したが、1頭目は2004/11/25に迎えに行ったから最期の5日間は15年目という犬からの贈り物だったのかな。
そして仕事を休む事が出来ない月末を避けてくれるあたり、最期まで構ってちゃんで出来た犬だったな。
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